皆さんの会社ではナレッジマネジメントを実施していますか?ナレッジマネジメントというと難しく聞こえますが、単純な情報共有から始まり、社員同氏の技術継承や動画や写真を使った作業風景の撮影まで、様々なやり方で行われてきました。みなさんご自身もそれがナレッジマネジメントだと思わずやってきた事も多いと思います。従来から様々な方法で行われてきたナレッジマネジメントですが、2020年のコロナ禍以降在宅勤務が増え、そのあり方も大きく変わってきました。ネットを経由した共有が増えた事から情報共有をする方も、それを受ける方もITスキルが必要になり、マネージャーの立場ではこれらのナレッジの質や効果を測定する事も容易になりました。
今回の記事では、メンバー向けのナレッジ・課題共有の仕方に加えて、こうしたメンバーが共有するナレッジを正しく評価、改善していく方法についてご説明します。
※今回の記事は、下記のメンバー向けの全記事を合わせてお読みいただきますとさらに効果的です
◇ナレッジ・課題の効果的な書き方、共有の仕方(マニュアル)【事例付き】
https://app.researchr.work/researchrblog/effective-writing-knowledge
「ナレッジ・課題の効果的な書き方、共有の仕方(マニュアル)【事例付き】」ではメンバーの方向けに以下のような情報を抑えてナレッジ共有することをお勧めしました。
1.期待できる効果
2.対象業務の範囲と具体的なアクション
3.ナレッジを生み出した考え方
会社全体のマネジメントという観点からは以下のような意味合いがそれぞれあります。
1.期待できる効果
→ ナレッジを用いた際にどのような経済的便益を得られるか?
→ 基本的には売上増加、またはコスト削減による利益増を狙います
2.対象業務の範囲と具体的なアクション
→ どのような部署、役割の人に実施してもらうように促すべきかを明確にします
→ 内容によっては複数部署に跨り、協力を促します
3.ナレッジを生み出した考え方
→ 継続的に改善していけるようにナレッジを作り出すこと事態を習慣化します
→ 経営学ではこれをダブルループ学習と命名されており、本稿でも説明します
マネージャーサイドから見た際には、上記の内容がナレッジの中に含まれているかを確認する事に加えて、上記のような内容を抑えてメンバーが効果的にナレッジ共有ができるように教育することが必要です。また、ナレッジ共有がしやすい環境を整える必要があります。
こうした一連の改善手法は「ダブルループ学習」と呼ばれ、ナレッジを評価することに加えて、継続的に改善を続ける理論的背景となります。
参考:プレジデントオンライン
https://president.jp/articles/-/56033?page=4
シングルループ学習は現象の原因を考え、直接的に改善を図る手法です。一方で、ダブルループ学習は原因の背景にある真因や前提、背景などを捉え、より本質的な改善を図る手法を取ります。こうしたやり方によって、より継続的かつ長期的な効果改善を行い、組織に貢献していきます。ナレッジマネジメントの効果測定に関する考え方も、シングルなのかダブルなのかによって大きく変わってきます。シングルループ学習でも十分に効果を得る事ができ、決して否定しませんが、本稿では前稿に続き、より効果的なダブルループ学習の効果測定の考え方を中心に取り扱います。
ナレッジマネジメントの効果測定は、前述の通りシングルループ学習なのか、ダブルループ学習なのかによって大きく異なります。
上記の表をご確認いただくと明白ですが、ダブルループ学習の効果測定におけるカバー範囲の中にシングルループ学習も含まれるケースが多いため、以降の説明では両方の視点を踏まえた効果測定の考え方を実例とともに解説します。主として以下のようなポイントを抑えて効果測定を行います。
①定量的な測定:KGI・KPIを元にした効果測定
②定性的な評価:MBOを用いた目標管理
上記はどちらか一方ではなく、両方の面で評価を行います。
最も重要なのがKGI、KPIをベースとした会社経営全体にとってどのように貢献できるかです。ナレッジを共有する3つのポイントの中で、特に以下の点に注目して評価を行います。
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1.期待できる効果
2.対象業務の範囲と具体的なアクション
3.ナレッジを生み出した考え方
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マネージャーの視点からは、以下の準備をした上でメンバーのナレッジを評価します。
1.重要視するどのようなKGI・KPIを設定
2.ナレッジ共有の方法を準備し、「①期待できる効果」を共有できるようにする
まずは自分の会社や部署でどのようなKGI・KPIを重要視しているかを明確にしましょう。前回とどのようにここでは営業業務を対象に事例とともにご説明します。まずは以下を見てみましょう。
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KGI: 売上
KPI-1: 顧客数
KPI-2: 平均単価
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一見よさそうな目標に見えるのではないかと思います。営業の目標といえば一般に売上高でしす、売上を上げるにはたくさんの顧客契約をとること、お客様からより多くの金額をいただく事が重要です。
しかし、経営に貢献する、ナレッジを生み出すという観点からは適切なKGI・KPIの設定でしょうか?会社や事業の価値は売上ではなく、一般に事業が生み出すフリーキャッシュフロー(FCF)で決まります。FCFは主に営業利益から生み出され、営業利益はどの商品を売るかによってほぼ決まります。また、ナレッジ共有という観点からは、顧客数や単価を上げる事はもちろん重要ですが、各メンバーの実際の日々の活動はもっとマクロな活動の積み重ねによって成り立っています。つまり、KPIを上げるための先行指標が多くあり、こうした活動を評価する事が必要です。以上を踏まえて、以下のように改善してみましょう。
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KGI: 営業利益
KPI-1: 顧客数
先行指標-1-1:プロモーション活動によりアタックリスト作成
先行指標-1-2:アポイント取得数
先行指標-1-3:契約締結数
先行指標-1-3:契約継続数
KPI-2: 顧客毎営業利益
先行指標-2-1:高営業利益商品紹介数
先行指標-2-2:高営業利益商品取り扱い数
先行指標-2-3:平均商品種類契約数
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上記でも完璧ではありませんが、実施に何をナレッジとするべきかイメージが湧きやすくなったと思います。また、営業利益をKGIとした事で、どのように会社に貢献できているか明確になりました。こうしたKGI・KPI(先行指標)設定の上で、前稿の以下のようなナレッジが共有されたとします。
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アタックリスト(顧客候補連絡先)作成 (What)
→ アタックリスト作成時に過去制約事例を調べて類似の顧客を特定(How)
→ 訪問先住所を合わせて調べ、訪問時に効率的に回れることを確認(How)
上記の考え方が効果的な理由は、営業業務は顧客先でのトークだけではなく、それ以外にも成約率を上げるために準備をするべきだからです。営業は確率を上げるゲームです。アタックリストの作成は営業業務の中でも対処のステップであり、ここで確率を上げる事でそれ以降の業務の成功確率も上げる事ができる、最も重要な業務です。
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上記により「先行指標-1-1」を改善する事ができ、結果的に「KPI-1の顧客数」、「KGI:営業利益」を改善する事が出来るとわかります。
実際の業務としてナレッジを共有する方法を準備する必要があります。一般的にナレッジマネジメントツールなどのツールを用いる事で効率的に共有できます。別途下記の記事をご参照いただき、ツールの選定方法についてもご参照ください。
◇「ナレッジマネジメント」とは何か?その重要性からツール導入方法までを解説
https://app.researchr.work/researchrblog/knowledge-importance
※researcHR(リサーチャー)は、Teams/Slackに追加するだけでチームの「誰が・何を知っているか」を集約・共有するアプリです。
定性的な評価は、人それぞれ評価すべきポイントが異なりますので、基本的には1on1などをしながら個々人の成長を促すようにしていきます。ここではMBO(マネジメント・バイ・オブジェクティブ)を用いた説明を行います。
ナレッジを共有する3つのポイントの中で、特に以下の点に注目して評価を行います。
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1.期待できる効果
2.対象業務の範囲と具体的なアクション
3.ナレッジを生み出した考え方
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MBO自体については本稿の評価というしてからズレますで、詳細は以下の記事をご参照いただきますが、本稿ではナレッジの評価という観点から定性的に評価するべきポイントをご説明します。
◇目標管理(OKR・MBO)システム・ツールの選び方【欠かせない5つのポイント】
https://app.researchr.work/researchrblog/okrmbo-tool
①本人の主体的なアクションやオリジナリティがあるか?
②ナレッジを創出する際にどのような思考プロセスであったか?
個々人の早出したナレッジには、他の人や取引先事業者から影響を受けた可能性もあり、本人が主体的に作り出したかどうかは不明です。もちろん、他で作られたナレッジを応用する事は効果的ですし、重要ですが、本人の成長という観点ではオリジナルなものをより評価し、本人の主体的な努力を促す必要があります。
前述のシングルループ学習とダブルループ学習の記述をご参照いただきますと、現象の原因に対処したのか、真因や背景、前提を踏まえてナレッジを作り出したのかで大きく思考プロセスが異なります。ナレッジを作り出したロジック(論理)とファクト(事実確認)をヒアリングして評価し、今後の成長に向けてディスカションをしていきましょう。
本稿はいかがでしたでしょうか?前稿に引き続き、ナレッジマネジメントについて取り上げさせていただきました。ナレッジマネジメントの評価は定量的は客観的にできますが、定性的な評価は傍目からみてはわからない地道な努力をメンバーと続ける必要があり、なかなか根気のいる作業です。しかし、継続的な組織の成長には必須ですので、皆様の会社でもぜひ実施してみてください。今回の記事が、皆様の会社の成長に少しでもお役に立てますと幸いです。
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