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Teamsを活用したナレッジマネジメントの方法と注意点

November 21, 2021

今回の記事では、Teamsを活用したナレッジマネジメントの方法と注意点についてお伝えいたします。

Teamsで効果的にナレッジマネジメントを行うために知っておくべこと

Teamsでナレッジマネジメントを行うメリットは、グループを簡単に作成することができ、メンバーの追加だけで他部署のナレッジなども簡単に共有することができる点です。

ただし上手に活用するには、グループの目的が何かを明示することが重要です。目的が明確になっていないと、管理責任の所在があいまいになったり、管理が煩雑になってしまうので注意が必要です。

※Teamsを活用したナレッジ共有・収集については下記の記事でも詳しく解説しています。

Teamsを活用して日報・週報を自動で収集する方法

Teamsで社内「問い合わせ」を管理する方法と注意点<画像付き>

既存ツールとの区別をする

・社内イントラ
・就業規則類・作業標準書類
・業務報告書、顧客対応報告書

上記のようなツールが社内にすでにある場合、これらのものとの利用方法のすみ分けを明確にしておくことが重要です。

例えば、TeamsのWikiは、

・誰でも投稿、編集が可能
・画像の挿入やリンク機能を使って関連する資料などの添付も簡単
・Teamsそのものへのアクセスが容易

といった特徴があります。こうした特徴をメリットと捉え、既存のツールと区別することが求められます。

運用の責任者を決める

ツールとしての社内への浸透が比較的容易なTeamsと言えども、誰しもが最初からナレッジの共有を始めてくれるわけではありません。

導入初期などは、キーとなる担当者をアサインしてナレッジマネジメントの方法や重要性をメンバーに発信したり、あるいはナレッジを共有してくれる貢献度の高いメンバーを表彰のような形で評価するなど、社内Wikiを積極的に活用する文化を構築していくことが重要となります。

作成・投稿のルールを設ける

Teamsを活用したナレッジマネジメントを進めるにあたっては、チームに所属しているメンバーの協力が必要不可欠となります。誰でも投稿・編集が可能とは言え、メンバーが実際にWikiの投稿や編集をする際に、どのように書けば良いかイメージが湧きにくいと活性化しづらくなってしまいます。

誰でもスムーズに投稿できるように、ひな型となるような文章フォーマットを準備しておくことや、あらかじめ最低限必要な項目を定めたテンプレートを作成することで、心理的なハードルを下げることができます。

Teams「Wiki」機能を活用したナレッジマネジメント方法

ここではTeamsの「Wiki」機能を使ったナレッジマネジメントの方法について説明していきます。

TeamsのWiki機能は、チームに所属するメンバーであれば誰でも投稿・編集ができることが特徴となっています。

この機能を用いて、プロジェクト単位でのマニュアル管理や作業進捗の共有であったり、管理部門での社員向けFAQページなどとして活用することができます。

①Wikiタブについて

TeamsのWikiは、チームに作成されたチャネルに表示されます。チャネルの新規作成時に、初期状態のWikiがひとつ自動的に作成されるので、最初はこちらを使って編集を進めましょう。

表示の仕方は、まずTeams画面の左側に並んでいるアイコンから①「Teams」をクリックし、②Wikiを作成したいチームとチャネルを選択します。右側のメイン画面に選択したチャネルが表示されたら、上部にあるタブから③「Wiki」をクリックします。

②Wiki編集画面の基本的な使い方

Wikiをクリックすると、上図のような編集画面が表示されます。

編集画面は、①「タイトル」、②「セクション名」、③「セクションの説明記入欄と追加ボタン」という3つの構成になっています。

①「タイトル」欄には、ページのタイトルを入力します。(例:総務部業務マニュアル)

②「セクション名」欄には、その段落のセクションタイトルを入力します。(例:決裁番号の新規取得手順)

③「セクションの説明記入欄」に具体的な説明文章を入力します。また、セクションを追加したい場合は、「+」ボタンをクリックすると新しいセクションの入力欄が表示されます。

この通り入力を進めていくと、上図のサンプルのようなWikiページが完成します。

入力欄上部にあるメニューバーを用いてページを編集することもできます。

画像の挿入やwebページのリンクを挿入することも可能です。

③新規Wikiの追加作成

新規のWikiを追加作成したい場合は、画面上部の「+」マークをクリックしてタブを追加します。

「+」マークをクリックすると、追加可能なメニューの一覧が表示されるので「Wiki」を選択します。

新規Wikiの名称設定画面が表示されるので、タブ名を入力し、保存をクリックすれば新規Wikiの新規作成の完了です。

④Wiki名の編集・削除

画面上部のタブ名の右横の「v」マークをクリックすることで、Wiki名の変更や削除を行うことができます。

⑤Wiki内でのチャット

セクション名の右横に表示される吹出しアイコンをクリックすると、「会話」画面が表示されます。

ここでチーム内での会話をWiki内で行うことも可能です。各セクションの内容についてディスカッションを行い、その履歴を残したい場合などに便利です。使い方はTeamsのチャットと同様で、「会話」画面を閉じてもチャット履歴は残り、セクション名の右横に表示される吹出しアイコンをクリックすることでいつでも確認することができます。


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効果的なナレッジマネジメントによって得られるものとは

ナレッジマネジメントとは、組織の中で個人個人が持っている知識や経験・ノウハウを組織全体で共有し、生産性・競争力の向上や創造的な仕事につなげる経営的マネジメント手法のことです。

ナレッジマネジメントを行うことには非常に多くのメリットがあります。

例えば、あなたの所属する組織で下記のような場面に遭遇したことはありませんか?

・急な退職者の発生や、引き継ぎ不足で業務が滞る
・過去に起こった失敗が共有されておらず、同じミスを繰り返し顧客の信頼を失う
・分からないことが出てきた際、誰に聞けば良いかがわからず調べることに時間がかかり、時間を浪費してしまう

どれも身近に起こりうる事象ですが、こうしたミスや失敗はナレッジマネジメントを適切に行うことで防ぐことができると言えるでしょう。適切なナレッジマネジメントを行うことで、具体的には下記のようなメリットが得られます。

①組織力の強化

言うまでもありませんが、個人が持っている知識や経験・ノウハウは組織の財産です。そのような知識や経験・ノウハウを、社内にいる誰もがアクセスできるように管理しておくことで、全体の組織力を強化することができます。

例えば、どのような業種・職種であれ、マニュアルや手順書には記載されない「暗黙知」が存在します。これらは、営業であれば「この顧客に対しては、このようなアプローチが効く」ということや、技術者であれば「この一連の手順の中で一番注意を払うべきはこの部分」といった、長年培われてきた経験や勘に基づくものになります。しかし残念ながら、このような感覚的なものは、暗黙知としてどうしても見落とされがちです。そのためこれらをナレッジとして共有しておくことが、結果的に組織全体のパフォーマンスの向上につながるのです。

②人材の育成

通常、担当変更による業務の引き継ぎや、新入社員への教育などは、前任者や先輩社員によるOJTによって行われることが多いですが、OJTのデメリットの一つとして、内容が教える側の知識やスキルに依存してしまうということが挙げられます。しかしこれもナレッジマネジメントによって解決することができると言えるでしょう。適切な場所に必要な知識や過去の失敗事例がまとまっていることで、教える側も教えられる側もすぐに欲しい情報にアクセスできるようになり、よりスムーズに人材を戦力化することが可能になります。

③業務の効率化・見える化

知識やノウハウが共有できている状態であることは、その組織に属する全員が他のメンバーの業務のことを理解し、実行しやすい環境が整っているということにつながります。つまり、属人的な知識や経験を「見える化」することができているので、担当者が不在で顧客対応が滞ってしまったり、誰か一人だけに業務が集中し負荷が偏ってしまうことを未然に防ぐことができます。

冒頭でも述べた通り、個人が持っている知識や経験・ノウハウを組織の財産として活躍できるかどうかは、組織力の強化に大きく関わってきます。TeamsのWiki機能を使うことでナレッジの共有がスムーズになれば、組織の生産性や創造性のアップに結びつくでしょう。TeamsのWikiページを活用して、業務の効率化に役立ててみてください。

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