Teamsでやり取りしたチャットメッセージのデータをバックアップする目的や、一覧で確認したいといったご相談をいただく機会があります。
今回の記事では、Teams上のチャットデータをエクスポートする方法をご紹介します。
※Teamsを活用したナレッジ共有・収集については下記の記事でも詳しく解説しています。
Teamsで社内「問い合わせ」を管理する方法と注意点<画像付き>
そもそもTeamsのチャットメッセージは、ユーザー個人宛のチャットメッセージ(プライベートチャット)とチーム宛のチャットメッセージ(標準チャネルチャット)とでデータの保存場所が違います。
このデータの保存場所が違うことによって、APIでのエクスポートや管理画面を用いてのデータエクスポートのやり方に違いが生じます。
チャットメッセージを抽出する場合、テキストで単純にコピーアンドペーストする方法とTeams Export APIでエクスポートする方法の2種類があります。
プライベートチャットのメッセージをコピーアンドペーストする場合は以下の方法となります。
この方法でチャットメッセージを抽出することはできますが、Teamsの返信アイコンのテキストなども合わせて抽出されてしまうため、純粋なメッセージを抽出するわけではない点に注意してください。
1-1:チャットメニューのタイトルメニュー横部分を選択する。
1-2:ショートカットキーなどで全選択し、チャットメッセージ部分を選択後にコピーする。
先程のコピーアンドペーストで抽出するやり方とは異なり、JSON形式でエクスポートを行うことができます。
そのため純粋にチャットメッセージを抽出できるだけでなく、投稿日付やユーザーIDといった各種情報も合わせて抽出することが可能です。
また、Microsoft Teams Export API を使用すると、プライベートチャット・グループチャットなどを指定条件にもとづいてエクスポートすることができます。
例えば特定ユーザーやチームの指定、特定日付期間にやり取りしたチャットをエクスポートする、といった詳細な条件を指定することができるため、先に述べたコピーアンドペーストよりも柔軟性が高いです。
エクスポート用のAPIは何種類か用意されており、詳細はMicrosoft Graphページに記載されているMicrosofg GraphのAPIリファレンスページ(https://docs.microsoft.com/ja-jp/graph/api/overview?view=graph-rest-1.0)やメッセージ一覧表示方法を解説したページ(https://docs.microsoft.com/ja-jp/graph/api/channel-list-messages?view=graph-rest-beta&tabs=http)を参考にしてください。
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Microsoft Teams Export APIでのエクスポートと同様に、JSON形式でエクスポートを行うことができます。
1-1:エクスポートしたいユーザーアカウントで、エクスポートページ(https://privacy.teams.live.com/ui/en/dataexport)へアクセス・サインインします。
1-2:「Chat history」オプションを選択し、「Submit request」ボタンを押下します。
リクエストが成功すると、ダウンロードまで少し時間がかかる旨のメッセージが表示されます。
「Continue」ボタンを押下するとダウンロードファイルのステータスが表示されます。
1-3:ダウンロード可能となったら、「Download」ボタンが表示されるのでボタンを押下します。
※ファイルのダウンロード期限はリクエストから1か月間となっています。
1-4:圧縮ファイルを解凍すると、プライベートチャットのデータが保存された「messages」ファイルがあります。
ファイル形式は、Teams Export APIでエクスポートした際と同様にJSONファイル形式となります。
以上がチャットメッセージを抽出する方法となります。
コピーアンドペーストでの抽出方法が最もシンプルですが、メッセージ形式の整形を行うことを考慮するとMicrosoft Teams Export APIを使用してのエクスポートが最も効率的となります。
ただし、使いこなすためにはAPIの知識とどのようなフォーマットで抽出するかをよく検討しておくことが必要なため、チャットメッセージを抽出する目的別に使い分けることが望ましいでしょうか。
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