みなさんの会社で、最も難易度の高いプロジェクトは何でしょうか?会社や職種によって、様々なプロジェクトが思い浮かぶと思います。今回解説するのは、情報共有という視点から難易度の高い、システム開発プロジェクトの情報共有についてです。システム開発は、多くの人が関わる複雑なプロジェクトです。そのため、タスク管理や情報共有は非常に重要な要素となります。しかし、どのように効率的にタスク管理や情報共有を行うかは、プロジェクトの規模や内容、チームメンバーの特性などによって異なります。そこで、今回の記事では、システム開発におけるタスク管理や情報共有の課題と解決方法をご紹介します。
※組織メンバーの情報管理・収集については以下の記事でも詳しく解説しています。
Teamsアプリ「Who」を活用して組織内のメンバー情報を管理・検索する方法
TeamsアプリListsを活用して社員のスキルを管理・可視化する方法
システム開発におけるタスク管理や情報共有は、様々なメリットをもたらします。ここでは、その中でも主なものを紹介します。大きく分けて2つのメリットがあります。
①プロジェクトの品質向上
②プロジェクトの納期遵守
それぞれ詳しくみていきましょう。
タスク管理や情報共有を行うことで、プロジェクトの品質が向上します。
などの効果が期待できます。後ほど詳しくご紹介しますが、タスク管理ツールでタスクの優先順位や期限を設定し、遅延や忘れを防ぐためには、
などの方法があります。
タスク管理や情報共有を行うことで、プロジェクトの納期遵守が可能になります。
などの効果が得られます。同じく後ほど詳しくご紹介しますが、手法として、
などの方法があります。
以上のような効果が期待できますが、効果を発揮する方法をご紹介する前に、システム開発で頻発する課題についてもみていきましょう。
システム開発では、以下のような課題がよく発生します。
これらの課題は、プロジェクトの遅延や品質低下、チームメンバー間のストレスや不満などを引き起こす可能性があります。当然ながら、プロジェクトとしてのゴール達成を妨げ、マネジャーの評価を下げることになるでしょう。こうした事態を避けるためにはどうすれば良いのでしょうか?ここからは具体的な解決策をご紹介していきます。
システム開発におけるタスク管理や情報共有を効率的に行うためには、以下の3つのポイントが重要です。
順番に詳しくみていきましょう。
まずは、自分たちのPJ内容やシステムの種類、目的に合ったツールを選択しましょう。Webをベースにした業務ツールが増えた現在では様々な種類のタスク管理ツールや情報共有ツールがあります。例えば、
これらの中から自分たちが必要とする機能や利用者数や評判などを比較検討して選びましょう。選ぶポイントとしては、まずはプロジェクトの進め方に応じてツールのタイプを検討するのがおすすめです。今日のシステム開発は、アジャイル開発(開発速度を重視した機動的な開発)とウォーターフォール開発(計画性を重視した重厚長大な開発)に分かれています。Web系のシステム開発ではほぼアジャイル開発となっていますが、業務系のツール開発などでは今日でもウォーターフォール型の開発が多く残っています。トレンドとしてはアジャイル開発が徐々に浸透しています。機動的なアジャイル開発では「カンバン型」でのツールが適しています。一方で計画が重視されるウォーターフォール型の開発では「ガントチャート型」のツールが適しています。開発の進め方によっては適したツールはほぼ決まってきますので、まずは自分たちにあったツールのタイプを見極めましょう。その後は目的、機能などを考慮し、ツールの組み合わせや使い分けを検討していきましょう。また、ツールの使い方や操作方法をチームメンバーに共有し、習熟度を高めることも大切です。
次に、タスク管理や情報共有に関するルールやフォーマットをチーム内で統一しましょう。例えば、
などを事前に決めておくと、タスク管理や情報共有がスムーズになります。また、ルールやフォーマットは定期的に見直し、改善することも忘れずに行いましょう。
3つめに、タスク管理や情報共有に関しては、定期的にフィードバックを行うことが重要です。フィードバックは、
チームメンバー同士で行う場合:
タスクの進捗状況や問題点、改善点などを共有し、協力する
プロダクトオーナーややクライアントと行う場合:
タスクの成果物や品質、納期などを確認し、評価する
などがあります。フィードバックを行うことで、
などのこうかがあります。また、フィードバックはコミュニケーションの一つでもありますから、
などの効果も期待できます。
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ご紹介した実際のツールの具体的な事例をみていきましょう。
システム開発におけるタスク管理や情報共有の方法は、プロジェクトやチームによって異なります。ここでは、実際のシステム開発プロジェクト事例をご紹介をします。
2017年と少々古い事例ですが、AIやIoTなどの最先端技術を用いたシステム開発を行ったプロジェクトです。アジャイル開発の開発プロセスを採用し、完全に自社で内製していたプロジェクトになります。チームメンバーも全員社員でした。
以下のようなツールや方法を用いてタスク管理や情報共有を行っています。
これらのツールやルールを活用して、
などの効果が実感できました。
Webサービス、アプリケーションなどのシステム開発を行ったプロジェクトです。同社では、以下のようなツールや方法を用いてタスク管理や情報共有を行っています。外部のSIer企業に大部分の開発を委託しており、委託先のSierの開発スキルを考慮して、ウォーターフォールの開発プロセスを実施していました。
同社では、これらのツールやルールを活用して、
などの効果が実感できました。
システム開発におけるタスク管理や情報共有は非常に重要ですが、同時に難易度も高いです。しかし、適切なツールを選択し、ルールやフォーマットを統一し、定期的にフィードバックすることで 、
などの効果が期待できます。ぜひ参考にしてみてください。
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