すべて
Teams
社内情報共有
タレマネ
人材育成
ツール導入ノウハウ
すべて
Teams
社内情報共有
タレマネ
人材育成
ツール導入ノウハウ
Excel
業務効率化

メンター制度はなぜ失敗するのか、事例と対策

March 12, 2023

みなさんは新人のころ「メンター」と呼ばれる方がいらっしゃいましたか?会社によってはOJT(On the Job Training: 仕事現場で人材育成を行う制度)の担当者や、単に直属の先輩と読んでいるかもしれません。こうした方々を「メンター」(mentor)と呼びます。(教えられる方を「メンティー」と呼びます)英語で教師や先生の意味ですが、仕事を始めた初期に基本的な仕事のやり方を教えたり、早期にチームに馴染めるように導く役割を担います。メンター制度は、多くの企業や組織で導入されている人材育成プログラムです。しかし、その効果的な運用が難しく、失敗する場合があります。この記事では、メンター制度が失敗する理由と事例、そしてその対策について解説します。

なお、ここでは社員の育成、早期退職の防止、チームワークの醸成などを目的とした制度の相性として「メンター」という言葉を利用します。そのほかにも、「エルダー制度」「ブラザー・シスター制度」「チューター制度」などが会社によっては存在しますが、ここでは対象者が主に新人であること、目的に重複する部分が多いことから、同種の制度として解説していきます。

※Teamsを活用した新入社員・異動者のキャッチアップについては以下の記事でも詳しく解説しています。

Teamsを活用した新入社員のオンボーディングのやり方

Teamsを活用した「育成・研修」の方法とメリット・デメリット

メンター制度はどのような場合に失敗するのか?

メンター制度は広範囲に取り入れられている制度であり、その効果は立証されていますが、正しく運用していない場合には効果を発揮しないケースがあります。ここではまず、こうした失敗ケースをみていきましょう。失敗するケースは以下の4つです。

①メンターとメンティーのマッチングが不適切
②メンターの能力やスキルが不十分
③メンター制度の目的が明確でない
④メンティーの目的、責任感が欠ける

それぞれ事例とともに詳しくみていきましょう。

①メンターとメンティーのマッチングが不適切

メンターとメンティーの相性が合わない場合、双方のモチベーションが低下し、メンティーの成長につながりません。適切なマッチングができない場合、メンター制度はうまくいかない可能性が高いです。ここでのアンマッチングの原因は様々ですが、以降に示す問題以外の場合は純粋に性格やスキルが合わない場合や、そもそも利害対立のある関係であるケースが多いです。ある大手飲料メーカーのケースですが、この企業では当時ダイバーシティの一環として進められるようになった、女性社員のキャリアアップ支援として女性幹部がメンターとなる制度を導入しました。しかし、メンターとメンティーの相性が合わないケースが多く、双方のモチベーションが低下してしまったことが原因の一つでした。また、メンターが抱える業務量が多く、メンティーに十分な時間を割くことができなかったことも、メンター制度が失敗した原因の一つでした。

②メンターの能力やスキルが不十分

メンターになる人は、単に経験や年齢が上の人を選ぶのではなく、能力やスキルにも注目する必要があります。メンターが適切な指導力を持たず、メンティーにとって価値のあるアドバイスを提供できない場合、メンター制度は成果を上げられないことがあります。ある大手ネット系企業の場合ですが、新入社員の教育にメンター制度を導入しました。しかし、導入した現場ではうまくいかないケースが頻発。人事や部長以上の上層部もメンター、メンティー双方の適性が理解できておらず、メンターとメンティーのマッチングがうまくいきません。、メンティーはメンターに相談することができず、自己研鑽をすることが多くなってしまいました。また、メンターの能力にも問題があり、的確なアドバイスを提供できなかったことも原因の一つでした。結果として、メンティーの育成につながる効果はあまり得られず、メンター制度は失敗に終わりました。数年後、コーチング研修などのスキル研修を経て再度制度が開始されました。

③メンター制度の目的が明確でない

メンター制度は、組織や企業の目的に沿って設計されるべきです。しかし、その目的が明確でない場合、メンター制度は失敗する可能性があります。目的が明確でないと、メンターとメンティーの双方が何をすべきか理解できず、メンター制度が成果を上げられないことがあります。

④メンティーの責任感が欠ける

大前提としてメンティーは、自分自身の成長に対する責任感を持つことが重要です。しかし、メンティーの責任感が欠けている場合、メンター制度はうまくいかない可能性があります。メンティーが指示待ちであったり、メンターのアドバイスを実践しなかったりすると、メンター制度は成果を上げられないことがあります。

メンター制度の失敗対策

4つの失敗ケースを避け、自社のメンター制度を成功させるために必要な施策を説明していきます。各失敗ケースへの解決施策が複数あるため、各施策のタイトル横の括弧内に対応する失敗ケースの番号を記載します。合わせてご参照ください。

1.マッチングを適切に行う(①)

メンターとメンティーの相性をよく考慮し、適切なマッチングを行うことが重要です。そのためには、双方の希望や要望をしっかりと聞き取り、相性の良い組み合わせを見つけることが必要です。前述の私の過去所属企業のように、社歴の薄いメンバーをメンターとしてアサインする場合などは特に注意が必要です。双方のキャリアの思考や性格上の特性を把握している直属の上司などを交えてマッチングを行いましょう。メンティーが新卒の場合などは、入社して早々にメンターをつけるのではなく、一定期間(3ヶ月程度など)は直属の上司が面倒を見て、本人の適性を把握することも有効です。

2.メンターの選択に慎重になる(①、②)

メンターになる人を選ぶ際には、経験や年齢だけでなく、能力やスキルも重視する必要があります。また、メンターには指導力が求められるため、選択に慎重になることが大切です。メンター側もマネジメント、コーチングスキル向上にあまり積極的でない(エンジニアリングなど専門職としてスキルを磨きたい)場合もありますので、事前によく確認しましょう。

3.メンター制度の目的を明確にする(③)

メンター制度を導入する際には、目的を明確にし、その目的に沿って設計することが必要です。目的が明確であれば、メンターとメンティーは何をすべきか理解しやすくなり、成果を上げることができます。一般的には以下のような目的を事前に設定することをおすすめします。できるだけ定量的に把握できるようにすることをお忘れ無く。

・新規メンティーの早期業務参加(戦力化)
・メンティーの早期退職率の低減
・チーム内のコミュニケーション活性化
・メンティーの問題早期解決によるモチベーションアップ
・メンターのコーチング、マネジメントスキル向上
・メンティーのチームビルディング助成

etc..

4.メンティーの責任感を促す(④)

メンティーには、自分自身の成長に対する責任感を持つことが重要ですが、メンター制度を導入する際には、そのことを事前に説明し、責任感を促すようにすることが必要です。メンティーになる方は将来的には組織のマネジメントをになることになるケースも多いとも思いますが、そうでない場合でも組織メンバーとして、前述のメンター制度の目的を理解させ、組織貢献の工場を期待する旨よく説明し、理解してもらいましょう。

5.メンターの負担を軽減する(③、④)

メンターには、メンティーに十分な時間を割いて指導することが求められます。そのためには、メンターの業務負担を軽減する対策が必要です。具体的には、業務の優先順位を調整したり、アシスタントをつけたりすることが考えられます。また、今回メンターにはならなかった他のチームメンバーの理解も必要ですので、事前に調整しましょう。特に、制度を導入したばかりでメンター、メンティーになったことのないメンバーが多数いる場合、メンターであることの負担を直感的に理解できないケースも多いので、マネージェーが率先して調整しましょう。

6.フィードバックを重視する(③)

メンター制度では、メンターがメンティーにフィードバックを行うことが業務上の大前提です。しかし、フィードバックが適切でない場合、メンティーの成長につながらず、メンター制度の効果を発揮できません。そのため、メンターがフィードバックの方法を学び、フィードバックを重視するようにすることが必要です。これはコーチングスキルと言い換えても良いものですが、メンタリングを行う内容によっては単純にフィードバックを返すだけでも十分な場合があります。フィードバックがない状態が続いてしまうと、次第に会話自体が発生しなくなってしまうので、最初は内容が伴わなくても良いので率直に思ったことをフィードバックしてみましょう。ただし、あくまでもメンティーの成長のために行う活動ですので、ポジティブなフィードバックになるように心がけましょう。

7.メンター制度の定着を目指す(①、②、③、④)

最後に、メンター制度の課題全体に関わる施策です。メンター制度は一時的なものではなく、長期的に継続することが重要です。そのためには、制度の組織への定着を目指すことが必要です。定期的な評価や改善点の洗い出し、継続的な指導力の向上などの施策を実施する他、メンター制度の経験者を徐々に増やし、有効性を理解してもらう必要があります。有効性の理解に最も手早いのが「3.メンター制度の目的を明確にする」で出てきた導入目的を定量的に把握し、施策の成果として誰もが認めるものにすることです。実施には数字以上の効果が出てくると思われますが、関与したことのない、制度自体に懐疑的な人の参加意欲を高めるには効果的な施策になります。


※researcHR(リサーチャー)は、Teams/Slackに追加するだけでチームの「誰が・何を知っているか」を集約・共有するアプリです。


メンター制度は、企業の人材育成において非常に有効な手段です。しかし、制度導入前に目的を明確にし、マッチングや選択、負担軽減などの対策を適切に行うことが重要です。また、メンター制度は一時的なものではなく、定着を目指すことが大切です。これらの対策を講じることで、効果的なメンター制度の実現が可能となります。本稿が皆様のビジネスのお役に立てますと幸いです。

※Teamsを活用した新入社員・異動者のキャッチアップについては以下の記事でも詳しく解説しています。

Teamsを活用した新入社員のオンボーディングのやり方

Teamsを活用した「育成・研修」の方法とメリット・デメリット


本記事はKBE(株)がresearcHR(リサーチャー)を提供する過程で蓄積された、現場の声やノウハウ・事例をもとに作成しております。

【Teamsに追加して使える】
社内ナレッジ共有ツール
researcHR(リサーチャー)
チームの「誰が・何を知ってるか」を集約・共有

✅ナレッジ共有、属人化の解消
社内問い合わせの効率化
新人・異動者のフォローアップ
にお困りの際はぜひご相談ください。

researcHR(リサーチャー)について無料デモを見る

また、KBE(株)では、Teamsの運用・利活用コンサルティングを行っております。
企業やチームに最適のTeams運用方法を設計します。初回のご相談無料ですので、ぜひ一度お試しください。

Teams運用・利活用コンサルティングについて

◆Teams活用お役立ち資料集(無料配布中)

◆関連する記事

◆【マネージャー向け】Teamsお役立ち資料(※無料配布中)

KBE株式会社が、ナレッジ共有TeamsアプリresearcHRを提供する過程で蓄積された、様々な企業のTeamsアプリ活用事例をお伝えします。

◆Teamsの基本ガイド

Teams/Slack活用事例

KBE株式会社では、ナレッジ共有TeamsアプリresearcHRを提供しています。(Microsoft公式ソリューション、日経新聞に掲載)

その過程で蓄積された様々な企業のTeams/Slack運用事例をお伝えします。

資料請求(無料)

Teams/Slack+AI活用事例集

Teams/Slack利用企業の「活用事例集」を無料でご提供いたします。

無料ダウンロード

コンディション
分析・レポート サービス

researcHRは、Teamsに追加するだけで、
メンバーの「誰が・何を知っているか」を自動で収集し、
回答をAIが自動でポジティブ・ネガティブチェックすることで、自然なデータを算出。

さらに、算出されたデータから「要注視」ポイントをレポートでお渡しします。

サービスページ

新着コラム

Teams運用ガイドライン
作成サービス

Teams運用・利活用
コンサルティング

Teams運用・利活用コンサルティングでは、
researcHRを提供する過程で蓄積された様々な企業のTeams活用事例をお伝えします。
また、導入前段階における「Teamsの基本的な使い方」「活用方法」への支援実績も多く、企業やチームに最適の運用方法を設計します。
初回のご相談無料ですので、ぜひ一度お試しください。

お問い合わせサービス詳細

Teams/Slack活用事例

Teams/Slack利用企業の「活用事例集」を無料でご提供いたします。

Teamsを活用した
マネジメント事例集

資料請求(無料)

Slackを活用した
マネジメント事例集

資料請求(無料)
ブログ トップページ

researcHR(リサーチャー)

Teams/Slackに追加するだけで
「誰が・何を知っているか」を集約・共有する人事AIアシスタント

Teamsアプリを活用した
「誰が何を知っているか」の集約・共有 事例集

※Teamsアプリを活用したノウフーの事例を、
わかりやすくご紹介します。

資料をメールで受け取る
Copyright © 2020 researcHR. All rights reserved.
Teamsアプリを活用したマネジメント事例集

“Lorem ipsum dolor sit amet, consectetur adipiscing elit. Suspendisse tincidunt sagittis eros. Quisque quis euismod lorem.”

Author Name

Co-Founder and CEO of Company

お役立ち資料(無料配布中)

お役立ち資料(無料配布中)

Teams/Slackを活用事例集
マネジメントプラン紹介資料
ダウンロード
Teams/Slackを活用した
マネジメントTIPS集

Teamsアプリを活用したマネジメント事例集

KBE株式会社が、ナレッジ共有TeamsアプリresearcHRを提供する過程で蓄積された、様々な企業の「Teamsアプリを活用したマネジメントの事例やTIPS」をお伝えします。

「マネジメント」お役立ち資料一覧

「researcHR」サービス紹介資料

「マネジメント」お役立ち資料一覧

「researcHR」サービス紹介資料

Teamsに追加して使える

ナレッジ共有ツール researcHR(リサーチャー)

researcHRをTeams/Slackに追加するだけで、AIがメンバーの状況を収集するため、業務の状況やナレッジが自動で蓄積されます。

既存のナレッジ共有ツールやシステムで、「ログインされない」「データ入力/更新されない」「検索・活用できない」といった悩みを抱える方は、ぜひお問い合わせください。

researcHRについての資料をメールで受け取るTeams/Slackを活用事例集
マネジメントプラン紹介資料
ダウンロード
Teams/Slackを活用した
マネジメントTIPS集

researcHRのパッケージ一覧

若手・異動者 オンボーディング

新入社員や異動者の受け入れ、早期戦力化なら。週報やメンター制度の置き換えにも

問い合わせ管理

社内問い合わせの一元管理、効率化なら。履歴データを蓄積してナレッジ化、属人化解消にも

営業力強化

営業事例、提案資料等の集約なら。若手-ベテラン間、拠点間の格差解消にも

工数管理

工数管理・見える化なら。週報やExcelの集計、BIツールからの置き換えにも

Teamsに追加して使える

ナレッジ共有ツール
researcHR(リサーチャー)

✅ナレッジ共有、属人化の解消
社内問い合わせの効率化
新人・異動者のフォローアップ
にお困りの際はぜひご相談ください。

researcHRをTeams/Slackに追加するだけで、AIがメンバーの状況を収集するため、業務の状況やナレッジが自動で蓄積されます。

既存のナレッジ共有ツールやシステムで、「ログインされない」「データ入力/更新されない」「検索・活用できない」といった悩みを抱える方は、ぜひお問い合わせください。

researcHRについての資料をメールで受け取るTeams/Slackを活用事例集
マネジメントプラン紹介資料
ダウンロード
Teams/Slackを活用した
マネジメントTIPS集

※KBE株式会社が、ナレッジ共有TeamsアプリresearcHRを提供する過程で蓄積された、
様々な企業のTeams/Slack運用事例をお伝えします。

【すぐわかるresearcHR資料セット】
※researcHRをはじめて知っていただく方に向けて、わかりやすく基本機能や活用シーンをご紹介します。