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"データドリブンでのビジネス"を支援するツール一覧

February 20, 2022

今回の記事では、データドリブンでのビジネスを支援するツールをご紹介させていただきます。

データドリブンマネジメントとは、やや難しい表現では「定量的データを用いて、効果的に組織に成果を上げさせるための管理能力(ツール、スキル、人員・組織)」を意味します。定義にあります通り、実際に効果を発揮させるためには、ツールの導入が不可欠ですが、導入目的によって複数のツールを使い分ける必要があります。また、人員・組織の組織構造的、文化的な背景も踏まえてツールを導入、運営する必要がありますので、バラバラに考えるのではなく、統合的に考えて導入するツールを策定しすることが重要です。

データドリブンマネジメントをするためには従来の業務ツールとは異なり、データの蓄積と文政が最低限できる必要がありますので、これらを実施可能なツールを準備することが不可欠です。また、こうしたツールを使いこなし、実際に効果を上げるための組織的能力を構築することもツールの導入と同様に重要です。

ここからは実際にツールをご紹介していきます。前述の通り、目的と自社組織の状態に応じたツールを導入する必要があります。以下にポイントをまとめます。

1.データドリブンにしたい業務は何か?
2.対象業務ですでに活用されているツールは何か?(データ分析できるツールか?)
3.ツールを活用する組織はツールの活用に慣れているか?

本稿では「1」をベースに、主にマーケティングに関わるツールをご紹介いたします。

全てに共通するツール(データを蓄積、ビジュアル化するツール)

データレイク

データレイクはさまざまなツールと連携し、データを保存する場所です。構造化(扱いやすく整形化されたデータ)、非構造データを問わず扱うことが出来る非常に使い勝手の良いツールとなっています。さまざまな業務で利用する、多種多様なデジタルツールから発生するデータを蓄積することが可能なため、マーケティングやその他の業務のデータを統合し、会社全体の統合的なデータ利活用に必須のツールとなっています。単体のツールとして利用するのではなく、あくまではデータを蓄積する箱になりますので、データを発生させOffice365(Teamsなど)のツールなどは別途準備する必要があります。

※データウェアハウスとの違いについて

古くからあるデータウェアハウスとの違いについて。データウェアハウスは基本的に構造化されたデータのみを扱いますので、データを蓄積する前に膨大な量のデータ処理をする必要があります。デジタルツールの利用が増える前、経理などの業務ツールが一般的であった時代はこちらでも良かったのですが、現代では対応できなくなってきています。

BI(ビジネスインテリジェンス)ツール

溜まったデータを可視化するBIツールです。溜まったままのデータでは価値を引き出すこと事ができません。可視化して分析できるようにしましょう。ですがその前に、集めたデータをグラフなどで可視化するだけでも価値があります。ツールの種類によっては分析まで行うこともできますが、基本的にはデータの推移などをまずは追いたい場合に有効です。具体的には売上高や営業利益の経営指標や、生産設備の稼働状況などコンスタントに確認する必要のある数値と相性が良いです。

BIツールにはさまざまなものがありますが、選び方のポイントは、自社で使っているツールとの相性をまずは確認しましょう。特に、前述のデータレイク(その他データを蓄積するツール)と、後述する分析ツールとの相性は重要です。大部分の企業ではOfficeを使われていると思いますので、通常であればMicrosoftの提供するツールを使うことがおすすめです。

・Microsoft Power BI:https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/

営業・マーケティングをデータドリブンにしたい場合

DMP(データマネジメントプラットフォーム)

データマネジメントプラットフォームはデータを蓄積する箱であると同時に、複数のツールを結びつけるハブです。主にID(個人を識別する番号など)をベースに各種のシステムが保有するデータを紐付け、共通のデータとして利用できる状態を作ります。自社のデータ(1stパーティデータ)だけでなく、他社のデータ(3ndパーティーデータ)も活用することができます。DMP同士の連携も可能となっているため、自社のDMPにデータを貯めておき、同じようにデータの溜まっている他社のDMPとIDを紐付け、この後ご紹介するMAツールなどで活用したり、データを可視化して分析することが可能になります。

マーケティングのデータ活用でも必須であり、中核となるツールです。

MA(マーケティングオートメーション)

MAはDMPからデータを受ける、または直接的に見込み客のデータを蓄積し、効果的にマーケティング施策を実施するためのマネジメントツールです。見込み顧客の状態を管理し、プロモーション施策をステップ化することで実際に購入いただけるお客様に徐々に育てていくことが可能です。購入していなけれっばお客様ではないのではないか?と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、見込み顧客の段階から効果的にコミュニケーションを行うことで顧客の総数を増やすことができます。また、見込み顧客の段階からお客様の役に立つことで顧客の中でもロイヤルカスタマー(単価の高い購買を行うお客様)になっていただきやすくなります。

DMPと連携させ、潜在顧客を最大化しましょう。

SFA(セールスフォースオートメーション)

SFAは、MAツールなどを用いて購入確率の高まった顧客実際の顧客にするための営業活動を行うプロセスを管理するためのツールで。MAツールと同様にお客様の状態を管理し、営業プロセスをマネジメントすることでより多くのお客様に購買をいただき、売上を最大化することが出来ます。DMP、MAツールと連携することで見込み顧客まで含めたすべてのお客様の状態とロイヤルカスタマーになるまでのステップを管理することでが出来、営業活動の効果を最大化することが出来ます。

DMP、MAと連携させ、売上高を最大化させましょう。

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

MA、SFAなどを通じて獲得したお客様をサポートし、継続的に購入、契約の継続をしていただくためのツールです。自社のサービスや製品のデータからお客様の使い方を分析し、効果的なコミュニケーションを行うことができます。また、メールなどのメッセージ手段を用いて、既存顧客向けのキャンペーンの告知や純粋な顧客サポート(ヘルプ機能)などを行うことができます。MAやSFAが売上を増やすための攻めのツール出ることに対して、こちらは顧客を継続的に顧客にし続けるための守りのツールです。これまでと同じくDMPとも連携することができ、効果的な使い方の例としては、CRMツールから見えてきたロイ亜y流カスタマーのデータを分析してMAツールにフィードバックし、長期的に顧客になってもらいやすいLTV(ライフタイムバリュー:お客様がお客様である期間購入いただける商品の総額などを表す)が高いお客様を探すなどすることで、マーケティングコストを最適化することができます。CRM単独で使うよりも、DMP、MA、SFAツールと連携することでその真価を発揮するツールであると言えます。

DMP、MA、SFAツールと連携することでマーケティングの投資対効果を最大化しましょう。

Web解析ツール

Google Analytics などに代表される、Webページを自律的に訪問したユーザーを管理するためのツールです。先ほどのMAやSFAツールとはおこなり、主にお客様側から興味を持っていただいた場合にお客様を分析し、プロモーション効果を最大化するためのツールです。ここで収集、分析したデータをMAツールと連携させ、見込み顧客かすることで顧客化を狙うことが可能です。

DMP、MAと連携させ、お客様の方から興味を持っていただけた場合も刈り取れるようにしましょう。


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データドリブンマネジメントを実施するために必要となる人材

ここからは実際にツールを使いこなすための組織的な能力、特に人材にフォーカスしてご紹介します。実際にデータを生かすためには組織全体でデータに関するナレッジを高めるのは当然必要ですが、特殊技能を持つ人材を組織に内包する必要があります。

データサイエンティスト

データの利活用方法を企画し、実際に組織の中でどのように実践するかを考える役割です。データ利活用のリーダーとして全体を牽引します。先ほどご紹介した、CRMツールから見えてくるLTVの高いお客様をMAツールで見つけるなど、より具体的で成果に直結するデータ活用企画を立案します。以降で紹介するアナリストやエンジニアを使いこなすマネジメント能力も求められます。

データアナリスト

データをBIツールや専用の分析ツールを使って実際に分析、結果を報告する役割を担います。ツールを使いこなし、データを解釈するドメイン知識(該当市場や業界の専門的な知識)を必要としますので、基本的には社内で育成することが望ましい職種です。

データエンジニア

データを蓄積、分析できる状態にシステムを整えるために必要な職種です。今回ご紹介したツールのみならず、自社のサービスや製品からデータを収集する部分や独自に開発した業務ツールなどからデータを収集する必要があるので、実際には最も労力もコストも高い業務を担う職種です。


今回ご紹介したツールや職種は最初から全てを使いこなす必要はありません。最初は効果が高いと思われるところから導入し、小さなところから生活を積み上げていくことで組織全体でデータを使いこなす土壌が育まれます。

記事をお読みいただき、皆様の事業に貢献できますと幸いです。


本記事はKBE(株)がresearcHR(リサーチャー)を提供する過程で蓄積された、現場の声やノウハウ・事例をもとに作成しております。

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