ピープルアナリティクスという言葉を聞いたことがありますか?近年注目されている、データドリブンな人事戦略を実現するために必須の分析手法です。データドリブンとは何か、まずは復習すると、「定量的なデータを元に意思決定すること」です。DXの進展によって経営のさまざまな分野でデジタルツールが活用されており、ツール上で取得できるデータを取得できるようになりました。こうしたデータを収集し活用することでより精緻な意思決定ができます。今回はこれを人事の面で活用するピープルアナリティクスについて解説します。
ピープルアナリティクスはそもそも何のために実施するのでしょうか?人事制度は会社によってさまざまだと思いますが、会社も社員も最大の関心事は採用、昇級・昇格、退職・リストラといった要素が中心になると思います。いずれも社員の能力や実績を元に会社の業績を最大化するために行われることですが、どのような人を対象にするべきかはビジネスモデルや業務の内容によってさまざまで、現実的には現場の管理職が自身の経験則や勘を元に行ういわゆるKKD(経験・勘・度胸)です。極めて定性的で属人的な判断が行われているのが実情ではないでしょうか。その判断に納得がいかなかった方も多いと思います。
例えば、米国は労働者の権利にも敏感で日本よりはるかにセクハラなどのハラスメントに厳しいのですが、それ以上に問題になるのが差別問題です。具体例を挙げるとすると、アメリカ系白人の上司が五人の社員を昇給させるとして、5人全員が白人だったとしましょう。アメリカの人口構成ではすでに白人は5割以下になっており、純粋な割合としては全員白人というのはおかしな状態です。もしその他の人種から差別であると訴えられると、そういう意図がなくて答えなくてはなりません。つまり、昇給・昇格に対して明確な理由を説明できる必要があり、差別ではなく合理的な理由によって実施したものであると説明する義務が発生します。
どうでしょうか?皆様の会社では合理的な説明がなされますか?こうした合理的な意思決定を支援し、より効率的な人事を行うために、データを元に行うピープルアナリティクスが必要になるわけです。
ここではピープルアナリティクスを行う分析のステップについて解説します。以下の7ツノステップに沿って実施しましょう。
先ずは分析によって得たい成果を明確かします。もちろん人事上の成果である方がわかりやすいと思いますが、経営上必要な成果などでも大丈夫です。例えば、「売上〇〇円を目標値し、営業マンを増やす。現在の営業マンの平均的な売上高は月に1000万円だが、ハイパフォーマーは倍の2000万円を売り上げている。ハイパフォーマーの仕事の仕方を分析して、平均的な売上高の営業マンの売上を向上させると共に、ハイパフォーマーに近い人を採用しよう!」などの目標の立て方が考えられます。
次に分析対象の人の中で、目標達成のために理想の状態の人を探します。先ほどの例で言えば、「売上が2000万を超えるハイパフォーマンス営業マン」が該当します。この場合、営業活動に関するデータの定義も重要ですが、一般的(経理などの職種も含めて)には、勤務態度や日中の行動履歴、360度評価の結果や社内でどのような人と人脈を築いているかなど多面的に評価して理想状態の人を探す必要があります。ここでは定量的な情報もひつ異様ですが、訂正的な情報も重視しましょう。仮に数値上ハイパフォーマーでも、コミュニケーション上ん衝突を繰り返してるなど、理想的ではない可能性もあります。データだけでこれらを見極めるのは難しく、周囲の人間の評判や上司の評価など必ず訂正的な情報も重視しましょう。
次にデータを収集します。収集する先のデータは360度評価のデータなどでもOKですが、より正確なデータを収集するためにはTeamsやセールスフォースなどのデータから、周囲の社員や顧客との関わりかの傾向を見ることで、より立体的なデータとして見ることができます。データの収集に当たっては、収集する期間は最低でも1年間としましょう。どの業務でも繁忙期が存在し、おおむね1年で循環することが多いです。ハイパフォーマーかと思っていたらただ繁忙期であったという可能性もあります。できるだけ個人の能力にフォーカスした情報収集を心がけ、それ以外の要因を排除するように心がけましょう。
次は実際に収集したデータを分析します。分析手法はさまざまあるため、ここでは一般的な分析手法については触れずに、分析に際しての注意点をご紹介します。前述の通り、ここでは正解データ(理想的な人材、状態の人)を定義した上で分析を行う手法を紹介しています。社員をデータを元にいくつかの集団にわけ、それぞれの業績を向上させるためにマネジメントを最適化させる方法も存在します。いずれも有効なのですが、用いるべき分析手法やステップが異なるなので、分析の仕方を混ぜないように注意しましょう。前者(今回ご紹介する分析手法)では回帰分析など正解データを元に分析する手法を用いますが、後者ではクラスタリングやサポートベクターマシンなどの異なる分析手法を用います。
分析結果を元に実際のアクションを行いましょう。先ほどの営業マンの例で言えば、ハイパフォーマー営業マンの業績に近づけるために一般的な営業マンを教育する、またはそれに近しい人物を採用するなどの対応を行いましょう。実際の施策は、現場とよく協議してどのようなクションが打てるか洗い出した上で実施しましょう。ハイパフォーマーを産んでいる要因としては本人の能力や仕事の仕方だけでなく、周囲との協力で成り立っていることも大いにあり得ます。実際にどのようなアクションを起こすかは、現場で実行するメンバーも巻き込んで着実に計画を立てましょう。
実施したアクションの結果を測定しましょう。実行するアクションによっては、計画立案段階でデータを収集するための仕組みを構築する必要があるので、事前の準備を怠らないようにしましょう。営業マンの例で言うと、売上アップに必要なアクションが顧客訪問であり、顧客訪問回数が重要な指標であったとして、訪問回数が取れるようにセールスフォースなどの準備をしておく必要があります。
最後にアクションの結果が目標と比較して十分ではな買った場合についての対処です。効果測定の結果、十分な成果ではないと判定される場合、アクションをより強化するだけで十分な可能性もありますが、ここでは「2」に戻りよりデータドリブンにやることも考慮しましょう。十分な成果が出なかった要因を分析し、各ステップがしっかりできていたか確認します。ピープルアナリティクスに不慣れな組織によくある問題として、収集するデータが十分でなく、実際にアクションを起こして効果測定を行うためにデータの所在やツールの仕組みなどを詳細に見てみた場合にそれに気がつくと言う場合があります。ステップをかなり進めてしまったため、戻るのは心理的な抵抗があるかもしれませんが、ここをきっちりやらないと、望む成果が得られません。一つ一つ確認しながら進めましょう。
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次に、ピープルアナリティクスで利用するデータについて触れておきます。不慣れな段階ではどのようなデータを集めたら良いか想像が難しいと思いますが、ここでご紹介するデータの種類を参考になさってください。
360度評価や、評価面談での人事評価データです。一般に、会社の行動規範や基準などを元に1〜5点で評価をするなど実施されていると考えられます。こうしたデータは定量データとして扱えます。また、テキストマイニングの技術を使うことで評価文章を定量的なデータに変換することもできます。
ここで定義されるハイパフォーマーはじつ業務で成果をあげている方が多いと思います。従いまして、じつ業務でどのような成果をあげているかをツールからデータを取得し、対象者を剪定します。先ほどの営業マンの例ではSFA(セールスフォースなど)が考えられます。
Outlookなどを利用していた場合、対象者の会議の回数や社外への訪問回数なども確認することができます。会議が少ないからパフォーマンスが高いとも言えませんが、時間を奪いますし、重要な要素であることには変わりありません。
社内のコミュニケーションのデータを分析することで、その人が他人にどの程度貢献しているか、他の職能とどのようにコミュニケーションを撮っている確認できます。テキストマイニングデータを用いて定量化もできますし、実際のアクションを行うためのヒントを得ることもできます。
ここからは実施にあたっての注意点をお話しします。ピープルアナリティクスを実施するにあたり、当たり前ですが分析対象は人になります。場合によっては自分がデータとして分析されること自体に抵抗を感じる人もいます。事前に十分にコミュニケーションをした上でプロジェクトに参加してもらいましょう。最終的には社員のパフォーマンスを上げるために行うことですので、本人にとっても決してマイナスにならないことを伝えましょう。
いかがでしたでしょうか?ピープルアナリティクスはまだまだ未開拓の分野であり、今後も大きな可能性を秘めていると筆者は考えています。是非皆様の組織でも活用いただき、大きな成果をあげていいただける一助になれますと幸いです。
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