今回の記事では、生成AIを活用する際に企業で利用するAzure OpenAI ServiceとChatGPTの違いについて解説します。違いを理解するにあたり、まずChatGPTとAzure OpenAI Serviceの概要を知った上で違いについて理解していきましょう。
ChatGPTとは米国にあるOpenAI社が開発した対話型の生成AIのサービスで大規模言語モデル(LLMともいう)を活用して、プロンプトで問われたことをAIが解釈し、それに近い結果を返し学習する仕組みのことです。
GPTとはGenerative Pre-trained Transformerの略で、自然言語で与えられたデータから新しいデータを生成することができ学習していく仕組みのことです。
また、大規模言語モデルとはLLMと呼ばれLarge language Modelsのことを言います。これは世の中にある大量のデータとディープラーニング(深層学習)の技術によって構築された言語モデルです。ChatGPTのチャット入力画面から質問をすると可能性の高い結果を返します。やり取りをすることで学習し回答の精度が上がっていきます。
ChatGPTにはいくつかのバージョンがあり、2022年までの学習結果に基づいて動く、無料で使えるChatGPT-3.5というバージョン、また2023年4月までのデータに基づいて動作するChatGPT4、こちらはChatGPT3.5と比べると学習データが新しいものとなります。
ChatGPT 4はChatGPT Plusという契約をすると月額課金で利用ができます。
また、最近ではChatGPT4 Tarboというバージョンも出ており、情報が新しくなり、入力できるトークン数が増えています。トークン数については事項にて解説します。
ChatGPTはインターネット上に存在する過去の情報を学習し、そのデータから問われた内容を解釈し回答の確率の高い文章を返します。文章の作成はもちろん、外国語の翻訳や過去の出来事の解説、プログラミングの構文作成、インターネット上の情報を組み合わせて新しい解釈を生み出すことができます。これらはすべて専用のプロンプト(入力画面)に文字を入力することで結果を返します。
GPTではトークン数で文字の制限をしています。GPTはたくさんの方が利用するサービスで、学習、生成をするためのリソースには限りがあることから、入力、解釈する情報をトークン数で制限することでオーバーフローを避けています。
トークン数とは文字数の制限ですが、単純に1文字ではないため日本語での文字数で計算するとオーバーしてしまうことがあります。基本的に英数半角が基準となり、英単語を考慮したものとなるため、日本語の文字数とはトークン数が変わってきます。今回は詳細については割愛します。
また、OpenAI Serviceの項でも解説しますが、サービスとしてAPIを利用する際にはトークン数を用いて課金をしています。
Azure OpenAI Serviceとは2023年1月かに一般提供が開始されたMicrosoft Azureのサービスの一つで、OpenAI社が提供するChatGPTで利用する大規模言語モデル(LLM)をAzureプラットフォーム上で利用できるサービスです。
ChatGPTがインターネット上での情報を利用して結果を作成するものに対して、Azure OpenAI ServiceはAzureの企業テナント上にあるデータをLLMで解釈することからOpenAIのChatGPTを利用するよりもセキュリティが高く、データを保護するうえでも優れているため企業利用にも活用できます。
Azure OpenAI ServiceはMicrosoftが掲げている「責任あるAI」という原則からAIの悪用や意図しない企業への損害を防ぐために申請をしても必ずしも利用できない可能性があります。基本的にMicrosoftとの関係性において信頼できるパートナー企業やリスクの低いユースケースでの利用が対象となっています。
利用を考えている方は次の参考URLから「いますぐ適用する」から申し込む必要があります。
参考URL:Azure OpenAI Service とは
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-services/openai/overview
現在利用できるモデルは、GPT-4 シリーズ (GPT-4 Turbo with Vision を含む)、GPT-3.5-Turbo シリーズとなっています。
利用に関してはMicrosoft Azure同様Microsoft Entra IDのアカウントを利用することとなります。
料金についてはAPIを連携し、やり取りするトークン数に基づいて課金されます。以下のページに見積もりの要求も可能ですのでまずは内容を見てどれくらいの価格になるかは把握したうえで了することをお勧めします。詳細は公式サイトに記載されているため割愛します。
参考URL:Azure OpenAI Service の価格
https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/cognitive-services/openai-service/
Microsoft の「責任あるAI」はMicrosoft が生成AIに取り組むにあたり宣言しているものでAI利用に関するMicrosoftの原則をもとに利用ができます。詳細は割愛しますが参考のリンクを以下に記載します。
参考URL:責任ある AI プラクティスの強化
https://www.microsoft.com/ja-jp/ai/responsible-ai?activetab=pivot1:primaryr6&rtc=1
Azure OpenAI ServiceとChatGPTの違いについて、機能面ではChatGPTがテキストベースの会話での情報の出力をするのに対して、Azure OpenAI Serviceはテキストの対話だけでなく画像生成や音声認識を活用した生成が可能です。
利用に際してはChatGPTがアカウント作成とプラン選定だけで利用ができますが、Azure OpenAI ServiceはAzureの契約と、アカウント作成、リソースの構築が必要となります。
またAzure OpenAI Serviceは企業のテナント内との連携をするため単純にインターネットアクセスだけでなく閉域網との接続を準備する必要があります。
利用上の違いについては、ChatGPTがインターネット上の情報をもとに結果を返すのに対して、Azure OpenAI Serviceは企業内にある情報をつなぐことで、企業の情報を含めて結果を作成することができます。これらは学習されることがなくセキュリティについてもChatGPTよりも高くなります。このあたりの仕組みについては今回割愛しますが興味がある場合は前述の責任あるAIの参考URLを参照ください。
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ChatGPTは企業の機密情報や個人情報を仮に入力してしまうとデータベースに記録されてしまします。そこで学習された内容がほかのユーザの回答へ利用される可能性もあるため基本的に企業で利用する際には機密情報や個人情報は入力しないことを徹底する必要があります。これは個々の判断に任せられるため、学習機会を設けるなど利用者がしっかりと違いを理解しておく必要があります。
一方でAzure OpenAI Serviceは企業のクラウドリソース内で動作し、入力された情報自体は学習がされないため、企業の情報の入力は可能です。しかしながら、企業の情報をMicrosoft Azureに接続することからネットワーク接続に関する設計、構築が重要です。
また、利用するにあたりIDが悪用されないように管理すること、また利用状況などログを参照し監視し利用状況を把握することも大事です。
最後に、セキュリティとは少しずれますが、Azure OpenAI Serviceはトークン数での課金となるため、利用すればするほどコストが増えていくものとなります。まずは小さく利用しコストがどれぐらいかかるのかを把握したうえで想定したコスト内に収まるように管理しないと後で痛い目に合うかもしれませんのでしっかりと料金については理解することが大切です。
以下にMicrosoft のガイドラインを記載します。詳細は割愛しますので以下を参考の上で企業に合った構成を構築することをお勧めします。
参考URL:Azure OpenAI の Azure セキュリティ ベースライン
https://learn.microsoft.com/ja-jp/security/benchmark/azure/baselines/azure-openai-security-baseline
これまでChatGPTとAzure OpenAI Serviceの概要と違いについて解説してきました。
ChatGPTがテキストベースで会話することでインターネット上にある情報をもとに回答を生成するのに対して、Azure OpenAI Serviceは企業の情報と連携して、企業の情報自体は学習せずに、LLMを利用することで回答を生成したり、画像作成や音声認識、APIによるアプリケーション連携ができるサービスであることが理解できたのではないでしょうか。
利用することで企業内の業務をするにあたり時間のかかっていた作業の効率を大きく改善できる可能性があるサービスですので、まずは小さく始めて効果を把握したうえで全社的に利用を開始していく流れで導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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