2022.05.X インタビュー
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●●株式会社が、KBE株式会社が手掛けるAIツール「researcHR」を導入し、202X年X月より運用を開始しました。今回は、導入の背景から、事前調査、導入までの困難と、その乗り越え方などについて、導入のリードをされた▲▲部門のご担当者△△様にお聞きしました。
ーresearcHRを導入するに至った経緯について教えてください。
顧客価値創造のイネーブラとして、グループ内外における価値創造のための仕掛けと仕組み作りを行う「▲▲部門」が、202X年に発足されました。
多様なメンバーで構成された▲▲部門ですが、バックグラウンドやスキル・マインドがメンバー毎に異なるため、マネージャーはメンバー各々に合わせた1on1を行う必要がある、なおかつ定例MTGもメンバーの課題感が各々で大きく異なるために、決められた時間の中で共通したテーマを深堀することもできず、淡々とした「朗読型の進捗報告会」になっていました。
また、各々が異なる組織から参加しているチームである一方で、組織内におけるノウフーの仕組みがなく、縦のラインでやり取りはあるものの、横のラインで連携した取り組みなどが起こりにくい状況でした。
さらに●●株式会社では、COVID‑19の影響により、全社でのリモートワーク実施が徹底されました。各々の業務量やコンディションがマネージャーに伝わりにくく、マネージャー・メンバーともに負荷の可視化・対策が難しくなった結果、休職や退職の増加につながっていました。
人事からはその対策として、マネージャーへ「1on1強化」の指示がありましたが、各々のマネージャーの力量によって1on1そしてサポートの質が変わるため、抜本的な対策とは言えない状況でした。
▲▲部門では、顧客価値創造のイネーブラで、実践知を持ってグループ内外の知識や経験、ケイパビリティを融合し、価値創造の仕掛け作りや仕組み作りを行うことをミッションとしていたこともあり、
「情報共有の見直し」「メンバーコンディション把握」という2つのマネジメント課題に対して、デジタルを用いて解決する仕組みづくりへのチャレンジをリードするプロジェクトを開始しました。
ーなぜ組織の課題を解決するのにresearcHRが最適だったのでしょうか。
「情報共有の見直し」「メンバーコンディション把握」という課題は、どちらもマネジメント・メンバー双方の負担が大きい・見えないことが原因となっており、双方に負荷のかからない形での解決が求められました。
さらに、すでに問題が起こっていたこともあり、可及的速やかに解決しなければならない課題でした。
そのため、一般的なパルスサーベイのような、
・メンバーがマネジメントに良い印象を与えるために故意的に解答を操作できるようなもの
・回答数が多くマネジメントもメンバーにも負担がかかるもの
・ツール導入や効果測定までに時間がかかるもの
は、候補から外しました。
上記の課題をすべて解決できるツール探しで悩んでいた頃、同時期にKBE株式会社が手掛けるAIツール「researcHR(リサーチャー)」に目をつけました。
researcHRは、Microsoft Teamsに追加するだけで、組織内で「誰が・何を知っているか」を"自動で"集約・共有できるAIマネジメント支援ツールで、
・メンバーがコンディションを故意的に操作することができない
・マネジメント・メンバーの工数がかからない
・ツール導入から実使用まで時間がかからない
といった点に合致しており、まさにリコーが当時抱えていた課題を解決する手段として適切だと考えたのです。
そして、アジャイル型で組織にマッチした機能を付加できるKBEの伴奏型の体制も魅力的でした。
今までも●●株式会社では「情報共有ツール」や「コンディション把握ツール」といったものを導入して来ましたが、使う側の工数や現場の声などを考慮した改善などは基本的に対応いただくことができなかったのです。
しかし、今回は、ただ単にツールを導入するだけでなく、メンバーのコンディションを把握するための独自の指標づくりや、自動でメンバーに自己成長のきっかけとなるフィードバックづくりといった機能改善をKBEと一緒に行うことができました。
ーresearcHRを導入したことで、具体的に組織においてどのような効果が出ましたか。
まず、ダイバシティのある組織ゆえに、マネジメントの難易度が高く、またノウフーの仕組みがなかった▲▲部門での仮説検証が始まりました。
結論としては、ツール導入をきっかけに、情報共有のあるべき姿を見直すことができました。
具体的には、「読めば分かることはresearcHRを通してシェアする」ことを徹底しました。researcHRは自動でメンバーに現在のタスク状況や悩みなどを聞いてくれるので、メンバーの状況を把握したり、サポートする工数がかなり削減できましたね。
例えば、導入前は定例会議60分を週に2回実施していましたが、1つは不要になり、もう1つ60分枠取っていたものは、毎週15-20分で終わるようになりました。
また、状況共有の仕組化ができた結果、マネージャー・メンバー共に、会議前から「今週の活動」「今の気持ち」「次どうしたい?」まで時間軸で把握できるようになりました。
事前にお互いの悩みや、状況、スキル・マインドなどが分かるため、会議中も黙ってる時間は減り、メンバー同士が意見ぶつけるシーンも増えてきました。
こういった▲▲部門での取り組み事例がグループ全体に共有されたことにより、グループ全社でも導入への話が進みました。
グループ全社に共通する課題は、リモートワークにより、
・各メンバーの業務量やコンディションの把握が難しくなった
・マネージャーの力量や主観によって、サポートの質が変化することによる休職や退職の増加
です。
そこで、考えたのがコンディションをAIにより数値化する「独自の指標づくり」です。
具体的に言うと、先行導入した▲▲部門のデータを用い、PoCを繰り返して経て得た結果を元に、メンバーのコンディション状況を正確に把握するための「独自のスコア」を開発しました。「独自のスコア」とは、researcHRを通じて発信した文章・回答を収集・分析し、発信量や頻度、内容を数値化したものです。
当初はあくまでも「目安」として▲▲部門で運用していた「独自のスコア」でしたが、「独自のスコア」をきっかけに休職社員を2ヶ月前に検知できたことが決定打となり、グループ全社での導入が進みました。
結論から話すと、全社で問題となっていた退職・休職の把握や、それを防ぐためのメンバーへのサポートに関しても、researcHRの導入により大きな効果を発揮しています。
導入した組織のマネージャーからは、「『発言量が多いメンバーはポジティブに仕事している』と捉えていましたが、『内容が実はネガティブになりつつある』など、人間が見逃しやすいデータもAIにより検知することができたことで、効率的かつ、効果的なメンバーマネジメントができるようになった」という声もありました。
今では、この「独自のスコア」が一定の数値以下になったメンバーには必ずアクションを起こすことをルール化しています。
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researcHR(リサーチャー)は、Microsoft Teams追加するだけで、組織内で「誰が・何を知っているか」を集約・共有するマネジメント支援ツールです。
「マネージャー主導による会議や1on1での対面コミュニケーションが中心。会議も進捗確認が中心になりがちで、カレンダーが会議ばかりで埋まっている」、「1on1で対話して確認するまでメンバーの状況が分からない」、「期末評価や担当者探しの際には、マネージャーの記憶に頼るしか無いが、リモートでそれも失われつつある」といった、メンバー・マネージャー双方の働き方に関する課題の解決を目指します。
2020年東工大発ベンチャーに認定後、リコーアクセラレータープログラム優秀賞、2021年日経新聞掲載。2021年にはMicrosoft社の公式ソリューション認定。
2018年の設立以来、顧客の「トランザクティブ・メモリーを最大化する」という志のもと、事業成長を遂げてきました。
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